inayamafumitaka’s official diary

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エンジニアとヘルスケア

駆け出しエンジニアも0x20年も続けていると、勝手に時の方がアラカンに足を突っ込んでくれる。

頭は相変わらず冴えていないけれど、視力は良い。裸眼だし、老眼もまだ、こんにちわしてこない。

仕事は、2002年1月から在宅で、2020年は数回、2021年はまだ未出社だ(年内に1回は出社しなければと思っている)。

昨年ののうちに、自宅の作業スペースは設備を整えた。整えすぎて、出社すると環境が見劣りするから、ますます出社の口実がなくなっていく。EIZOの4kディスプレイ、スチールケースのSLIQ、SHUREのマイク、RODEのアーム、高島屋でお値打ちのカーペット、apple music、etc。

出社、つまり通勤がないというのはとても良い。もともと、通勤なんて労働する前に体力を消耗するのだから、生産性を気にするなら選択肢としてあり得ないのは明白である。オフサイト(執務室)にいるからといって、やっているのは担当業務の進捗である。一緒の場所で仕事をする理由にはならない。

オフサイトが必要なのは、オンボーディングをソフトランディングさせるためのコミュニケーションの撮りやすさ、チームメンバの日常の異変に気づく、などでしかない。

執務室をウォークスルーすれば、あのエリアはインサイドセールスで誰それさんの場所とか、ニュージョイナーの誰それさんがいるな、とか、顔と名前を薄い記憶に記録することくらいだ。それも意識して、である。

その代替はいくらでもできる。オフサイト以上に、ターゲットに自分の時間をシェアする。本質とはシンプルである。ただ実践は難しいのも同様であるから失敗も多い。

4月から2名のスタッフ、9月から1名のエンジニアを迎え入れ、本質を忘れず、自分の時間をシェアして、垂直にオンボーディングする。自分の進捗より時間をシェアするのは将来への投資であるから、それはしなければならないことだ。

おかげさまで、スタッフもエンジニアも期待以上で(もちろん、スタッフにもエンジニアにも機体を最初に話している)、他のチームから見ても安定していると言ってもらえているのは嬉しいことだ。

違和感と限界

目は良い。老眼でもない。とは言え、疲労しないわけではない。今年に入っていつからか、首、肩、肩甲骨などあちらこちらの閾値が超え始めた。体調もあまり芳しくない(別の事情で風邪を引きやすくなった)こともある。

今年の夏、8月、9月はそのピークだった。ピークの前、初夏の頃から、webで整体、カイロプラクティスなど検索が増えた。

池波正太郎は、定期的に鍼灸師にかかっていたとエッセイで読んだことも記憶にあったからかもしれない。

検索結果は、どうも芳しくない。スポンサーは論外として、チェーンぽい店は投稿数が3桁と異常に思えるほどだし、一方、個人の整体師は、良くも悪くも評価がないところが多いし、サイトを用意してあったとしても、ちょっとこれはと閉口する。

対処療法として、首、肩、肩甲骨や背骨の左右それぞれにサロンパスを貼り、ひどいときは日に2回くらい張り替えるようになった。それは毎日のことだから、次第にかぶれるのである。誰に見せる背中ではないが、よろしくないということは誰にでもわかる。

その上、葛根湯を頓服して緩和するのだから、とうに限界だった。

ワイフのアシスト

ワイフが仕事の移動中に、手配りしている人から、わざわざ名刺をもらってきてくれた。何度も体調がひどいとこぼしていたのを心配してくれたからだろう。

名刺には、初回は割引と書いてある。名前を検索すると場所は近場のようだ。案の定、評価はない。

ただ、限界を超えていたこともあって、合わなくても初回割引の値段(¥3k/90min)ならいいかと、意を決して電話を入れる。

初回は、9月12日だった

技術を持つ専門家はめんどくさい奴が多い

問診にあたるのだろうか、症状を伝える。首、肩、肩甲骨がひどいと伝える。施術用のベットにうつ伏せになり、触診しながら状態を診断していく。

「10年、20年の疲労ですね」

おお、そうか。そうだな。0x20年も駆け出しエンジニアをやっているのであるから、そうだな、と思ってしまう。年の単位がデシマルかヘキサかは知らんけど。

初回は、首を重点的に、肩、背中まででタイムアップである。それほど酷かったのだろうということは、最近は、腕や足までマッサージされるようになったのでわかったことである。

プロファイルを聞く。

ここではいつからか。その前はどうか。その人の背景に関心を持ち、踏み込んで本人が話したい線まで話してもらうのがコミュニケーションの距離作りには必要である。

技術習得を続けていること、近隣の同業者に身銭を切ってリサーチしていること、自分で手配りして広報していること、整体師としての稔侍をきく。

得てして、技術に自信を持っていて、実際、ああ、すごいなと思える専門家は面倒くさい。それに当てはまる人だった。

あたり判定である。

初回は、整体師自身が不完全燃焼でタイムアップの90分となった。間を開けず、3日後くらいには来て欲しいという。

平日、夕方。

在宅なら、勤務を終え、車で移動しても余裕だ。その場で、日時を決め、予約する。

気づくと対処療法をしなくなっていた

初回後から6週、続けて同じ曜日、時間に通っている。首の辛みは取れ、首筋の引っ掛かりもようやく5周目には解放された。肩もつきものが取れたようだ。背中はまだ、らしい。

ここ 3回は、腕や足までカバーするようになった。ようやく、全身をひと通り整体してもらえるようになった。

整体に通うようになって、サロンパスはお役御免となった。葛根湯は風邪の緩和になるので必要に応じて。

仕事スペースのレイアウトも若干変えた。

サブディスプレイは、PCの左側に置くのが20年来の基本レイアウトであった。それをPCの上に持ってきた。身体を捻らないようにした。

不思議なことに、それまでは無意識に足を組んでいたが、ディスプレイの配置を変えたからか、スチールケースのチェアに腰を奥深く座るように意識するようになったからか、足を組まなくなった。

首も前のめりにならないよになった。

保守は継続して意味がある

エンジニアであれば、保守(メンテナンス)は継続して意味を持つ。必要な技術コストは負担する。どれも当たり前すぎて言語化するのは馬鹿らしいくらいだ。

ましてや再構築やリプレースできないなら、一層、そうなのである。

それがエンジニア自身の身体だ。

不慮の病は発生確率の問題であるから、それは議論の外として、疲労はメンテナンスをしなければならない。それをする、しない判断は、身体のオーナのエンジニア自身である。あなたの身体に幾らの値をつけるか。

ただ、メンテナンスをするにしても、やった雰囲気では投資に見合わない。効果を得られない。信頼に値する専門家を、時間と身銭を切って選ばなければならない。

たまたま1回でSSRを引けたからよかったが、もし、そうでなかったら、まだ対処療法をし続けていたかもしれない。それを思うだけでゾッとする。

2回目は、JPY5k(1回/90min)である(保険適用外)。

症状によるが、隔週や月次になればサブスクのようなものだ。悪くなってから病院に行くより自由だし、トータルで安くつく。

ということで、エンジニアにもう少し、ヘルスケアを。

通っている整体院のリンクを共有する。あまり混むようになっても困るが、エンジニア界隈で知られて欲しい。

あなたに合えばとても嬉しい。あくまでも、あなたと整体師の相性だけど、とにかく騙されて欲しい。

予約するとき、私の名前を出すと整体師も喜ぶと思うので、ぜひ(キックバックはないので)。

あと、行くときは長袖、長ズボンで。

goo.gl

技術書典11 決め方の強化書 渡部啓太

プロジェクトマネージャ保護者会の新刊で啓太さんの本としては、4冊目に当たる。3冊目から表紙の装丁がワンちゃんになった。ワンちゃんが好きなのだろうか。たしか、ワンちゃんを飼っていたような気がするから、大のワンちゃん好きかもしれない。だとすると、今後の新刊の表紙もワンちゃんになるだろうか。それはそれで楽しみになる。

techbookfest.org

新刊マークは2冊ついているうちの1冊の『決め方の強化書』である。教科書ではなく、あえて強化書と名前づけされている。こうしたところに、著者の拘りが感じられる。どのあたりに拘っているのかは、追々わかるのだろう。

はじめに、に書かれている『チーム作りには、納得感、方向性、情報という3要素が肝心だ』とある。

この春に新しいチームを立ち上げた。業務システムのオペレーションでの申請やそれに伴うサポート業務、システム運行上の管理業務などを担ってもらっている。このチームをオンボーディング、つまり立ち上げ、自走させるときに、これまで以上に丁寧に準備をして、垂直に立ち上がるように少しずつ業務を引き渡して、テイクオフした。

このとき、やはり、納得感、方向性、情報を無意識に提供し、それもただ渡すのではなく、機能するオペレーションチームになるように、気と時間を使うことに心掛けた。

そのときは、今思い出せば、方向性、情報、納得感の順番だったかもしれない。

方向性を先にしたのは、これからメンバと一緒に作るオペレーションチームを機能させる命題があるからで、そのチームで実現するちょっと先の将来像を伝え、どのような期待を持っているか、その思いを解像度高く持っている私自身が、私の言葉で伝える必要があると思ったからだ。このステップにより、チームの目指すでも通過点でもある方向性を共有した。これはオンボーディングの間は何度も伝えた。

情報は、オペレーションチームが行う業務に関する情報を伝えることを指す。

納得感は、業務自体の理解は当然あるが、どうしてそのような業務になっているか、業務の判断するための情報を集める理由は何か、それはどうしてか、など、オペレーションチームが単なるオペレータではなく、私と同じ価値基準とそれに必要な情報の集め方を合わせて伝えることで、担当する業務をチームの業務として違和感なく受け入れるために業務遂行で必要な観点を伝えることでそれを形にした。

本書では、意思決定やその手段、個人での意思決定とチームとしてまとまったときの意思決定の収斂方法をガイドする。納得感や方向性も同じように考え方やその手法を解説する。

前述したオペレーションチームのオンボーディングの経験と丸かぶりだ。もし先に本書を手にしていたら、もう少しクレバーにマインドシェアも少なく、チームをテイクオフできたかもしれない。

他書で扱うプラクティスは、メリットばかり書いてあることが多いが、本書の違うところは、使い方を間違えるとハマるポイントについても言及しているところだ。こうした実践者ならではのノウハウは、先に知識として知っていると、同じような場面に向き合ったとき、ふと思い出すものだから貴重なのだ。

仕事をする上での一番先にある仕事はチームビルディングといっても過言ではない。チームプレイが必要だから、チームを編成するのだ。だからこそ、こうしたチームビルディングの知識は必要だし、実践できることに価値がある。

本書はそれがとてもカジュアルに学べるだろう。

 

合わせて読みたい

techbookfest.org

 

 

オンラインイベントのギャップ 〜人はそれほど自ら選びにいっていない〜

炎天下にエアコンの買い替えで出かけてみたり、帰りに盛りの多い喫茶店のランチを持て余したりして、ぐったりと午睡した日曜日の午後。

技術書典11が始まって2回目の日曜日。

お陰様で新刊はニッチなエンジニアに刺さったのか、適度に出ておりまして、その点では大変ありがたいし、今年の春の時間を全部それに注ぎ込んだので、空振りしなくてよかったな、と安堵しているところです。

で、技術書典11どうなん?

どうなん?とは、盛況なんでしょうかね?という疑問?いや、興味です。

オンラインイベントだと、物理的に混雑とか待機列とか壁サーとか視覚情報が全くないのでよくわかりません(当たり前)。

TLも細切れなので、どの辺のサークルの、どの本が人気があるとかもちょっとわかりにくいです(追っていないというものありますけど)。

運営さんはトラヒックを見ていると思うのでまた違うのでしょうが(わかるのは開催期間後の公式発表までお預け)、サークルとしても、新刊を手に入れたい読者層的にも『ぶっちゃけどうなん?』と思ったりするわけです。

こうしたオンラインイベントとオフラインイベントのギャップは、昨年から1年の経験をしてきたのでわかったつもりなので、だからオフラインに戻そう、なんて考えはしていないです。今日のどうなん?はじゃあ、何が変わったのか、それでひとつの思いつきがあったので、それどう思う?と意見照会してみようかなぁ、と。

人はそれほど自ら選びにいっていない

オフラインイベントって視覚的に入ってくる情報が多いのです。それも『他人』の行動の結果を。何を言っているかというと、オフラインイベント開催日は、早朝からサークル主がTLに『いくぜ』とか、書き込みし始めるし、開場前にどのくらい待機列が並んでいるかとか(なのは完売!)とか、高度な情報戦がすでに始まっているのです。

サークル主だって『設営完了!』とか写真あげて『見たらきてよね!(ツンデレ)』するわけです。

イベントを追いかけていない一般参加者の予備軍も、TL見て『今日大した予定ないしな(いつもだよね、お兄ちゃん!)』とか、知人が行くから言っておくかとかお出掛け巣してたんですね(想像)。

会場につけば、(自分のやっている技術とか聞いたことがある技術とか)知っているものベースで『どれどれ、何か面白いものないかな?』と探すのですが、本能に刺さる目ぼしいものを回っていると、一回りしてみようと回りつつ、壁サーの待機列とか人だかりの島中サークルとかを見かけて、せっかくきたのだし『同人は一期一会だからな』と顔を突っ込むんですね。本能として。

歩いている歩数を占める中での、本能で『欲しいー!!』と主体的に並んでゲットするのは少ないんですよ。

そう、人はそれほど自らの意思で本ピンポイントで買っていないんです(ヒント)。

視覚的で埋められていないギャップ

 そう、他人の行動の結果(=他者の欲望)を見て、引き寄せられているんですね。どうです?身に覚えないですか?わたしにはあります(キリッ。

サークル主は、被チェック数があるので『見られている』というが、オフラインイベントに限りあったのですが、オンラインはそれがない。まあ、被チェック数は、サークル主だけなので、一般参加者には公開されないから(技術書典のサークル主はおおっぴろげですけどね)、一般参加者には資格に入らない視覚情報なので除外しておきます。

で、会場特有の視覚情報としての、壁サーの待機列とか人だかりの島中サークルとか、イベントの新刊情報のページの他にあったらいいな、と思ったんですよ。

ぐったりしてた今日の午後に、なんですけどね。

(注意 以降を読む場合は、心のNDAの締結を承諾した方に限ります。このアイデアはの放棄はしません。)

 

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オンラインイベントのギャップ 〜人はそれほど自ら選びにいっていない〜

炎天下にエアコンの買い替えで出かけてみたり、帰りに盛りの多い喫茶店のランチを持て余したりして、ぐったりと午睡した日曜日の午後。

技術書典11が始まって2回目の日曜日。

お陰様で新刊はニッチなエンジニアに刺さったのか、適度に出ておりまして、その点では大変ありがたいし、今年の春の時間を全部それに注ぎ込んだので、空振りしなくてよかったな、と安堵しているところです。

で、技術書典11どうなん?

どうなん?とは、盛況なんでしょうかね?という疑問?いや、興味です。

オンラインイベントだと、物理的に混雑とか待機列とか壁サーとか視覚情報が全くないのでよくわかりません(当たり前)。

TLも細切れなので、どの辺のサークルの、どの本が人気があるとかもちょっとわかりにくいです(追っていないというものありますけど)。

運営さんはトラヒックを見ていると思うのでまた違うのでしょうが(わかるのは開催期間後の公式発表までお預け)、サークルとしても、新刊を手に入れたい読者層的にも『ぶっちゃけどうなん?』と思ったりするわけです。

こうしたオンラインイベントとオフラインイベントのギャップは、昨年から1年の経験をしてきたのでわかったつもりなので、だからオフラインに戻そう、なんて考えはしていないです。今日のどうなん?はじゃあ、何が変わったのか、それでひとつの思いつきがあったので、それどう思う?と意見照会してみようかなぁ、と。

人はそれほど自ら選びにいっていない

オフラインイベントって視覚的に入ってくる情報が多いのです。それも『他人』の行動の結果を。何を言っているかというと、オフラインイベント開催日は、早朝からサークル主がTLに『いくぜ』とか、書き込みし始めるし、開場前にどのくらい待機列が並んでいるかとか(なのは完売!)とか、高度な情報戦がすでに始まっているのです。

サークル主だって『設営完了!』とか写真あげて『見たらきてよね!(ツンデレ)』するわけです。

イベントを追いかけていない一般参加者の予備軍も、TL見て『今日大した予定ないしな(いつもだよね、お兄ちゃん!)』とか、知人が行くから言っておくかとかお出掛け巣してたんですね(想像)。

会場につけば、(自分のやっている技術とか聞いたことがある技術とか)知っているものベースで『どれどれ、何か面白いものないかな?』と探すのですが、本能に刺さる目ぼしいものを回っていると、一回りしてみようと回りつつ、壁サーの待機列とか人だかりの島中サークルとかを見かけて、せっかくきたのだし『同人は一期一会だからな』と顔を突っ込むんですね。本能として。

歩いている歩数を占める中での、本能で『欲しいー!!』と主体的に並んでゲットするのは少ないんですよ。

そう、人はそれほど自らの意思で本ピンポイントで買っていないんです(ヒント)。

視覚的で埋められていないギャップ

 そう、他人の行動の結果(=他者の欲望)を見て、引き寄せられているんですね。どうです?身に覚えないですか?わたしにはあります(キリッ。

サークル主は、被チェック数があるので『見られている』というが、オフラインイベントに限りあったのですが、オンラインはそれがない。まあ、被チェック数は、サークル主だけなので、一般参加者には公開されないから(技術書典のサークル主はおおっぴろげですけどね)、一般参加者には資格に入らない視覚情報なので除外しておきます。

で、会場特有の視覚情報としての、壁サーの待機列とか人だかりの島中サークルとか、イベントの新刊情報のページの他にあったらいいな、と思ったんですよ。

ぐったりしてた今日の午後に、なんですけどね。

(注意 以降を読む場合は、心のNDAの締結を承諾した方に限ります。このアイデアはの放棄はしません。)

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新刊『空想某省向け新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム設計・開発及び運用・保守一式ご提案書ならびに提案解説書』をリリースしました

技術書典11に合わせて、新刊をリリースしました。書籍名は、

『空想某省向け新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム設計・開発及び運用・保守一式ご提案書ならびに提案解説書』

と、たぶん技術書典過去最長の書籍名ではないかと思います。なぜなら、書籍名の登録は『50文字』の制限があり、それを9文字ほど超過しているからです。

その仕様のため、書籍名が提案書になっているのは、ある意味、書籍のメインコンテンツですから、適切な文字列長と言えるかもしれません。

techbookfest.org

 

どの様な内容の書籍ですか

これは某省の調達仕様書および要件提議書を元に書かれた提案書とその提案書の内容についての解説を扱っています。また、提案活動についても取り上げています。

 

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目次

 

どうして提案書を書こうと思ったのですか

少し前、接触確認アプリが実は機能していなくて、さらにアプリの問題をissueされていたのに数ヶ月も放置されていた、など新型コロナウイルスのアプリが話題になりました。

今年の3月まで、現職では新型コロナウイルスの実務責任者を担っており、欧州では先行して利用されていた接触確認アプリについて関心と期待を持っていました。それもあって、リリース後に割とすぐにインストールしていて、ときどき接触情報を見ていたので、前述の問題についても関心を寄せていました。

そうした状況で、調達仕様書や要件提議書を入手し、公開されている情報を整理し、それぞれの立場で意見を述べられていた方がおり、関心もあって読んでいたりしました。

その延長線上で、『もし自分だったらどの様なプロジェクト体制を提案するか』などと思い、調達仕様書や要件提議書を読みはじめた結果がこの本です。

 

どんな提案書になっていますか

要件としてクラウドネイティブなシステムにすることを求められています。そうした用件を踏まえたシステムの提案となっています。

調達名は『新型コロナウイルス感染症等情報把握・管理支援システム設計・開発及び運用・保守一式』ですから、業務管理システムのシステム設計から運用・保守までが提案書の範囲です。

でも、システム設計案から始めるのではなく、このシステムが利用される業務から提案書に記載しています。それは業務を効率良くするための仕組みがシステムだからです。その観点で、業務とシステムの関係性や仕様書では言及されていないシステムを維持するための管理機能も提案しています。

提案書は、業務とシステムの関係、システムの規模、対外システムとの関係、機能と非機能、システム構成、NW構成、適用技術、システム開発手法、プロジェクトマネジメント手法、プロジェクト体制、提出物、前提条件などを記載しています。

 

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提案書は見開き2ページ

一人で書いたのですが

提案書、解説含めワンオペでした。通常、この様な大型案件は、提案チームを編成して対応するものですので、かなりしんどかったですw。

今年の春の時間はこの本に化けました。

提案書を書いて良いことはありましたか

業務的には、クラウドネイティブな適用技術に接することはほぼ無いです。さらっと知っているだけ、一部知っている、そんな状況でした。この提案書を作成するために、awsの機能やマネージドサービスを調べ、思想や考え方、機能などを知る機会になりました。その意味では、知識を大幅にアップデートしています。

一方、これまでSIプロジェクトの提案を数多くして、実務も行ってきた経験で得られた、プラクティスやシステム構成の知見は、クラウドネイティブになっても影響を受けないな、とわかったことです。

例えばAPサーバは論理的には3台立ててクラスタ組むんだなとか、バックアップ方式はアレコレあるはず、やっぱり同じだ、とかです。

などなど、業務から運用までの提案書を書くことは、システム全体を把握して具体化するスキルに良いと思います。

 

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提案書

提案書の心配事はありますか

なにぶん、一人で書いているので、マネージドサービス の配置はこれでいいのかとか、適用技術はこれでいいのかなど、特に技術よりな観点で考慮や知見不足な箇所があるかもしれません。

専門家の方がお読みなったら、ここはこうしたシステムデザインがあるよとか、現実的にはこっちのサービスを使うといいよ、とか具体的にフィードバックをいただけると学びがあるので嬉しいです。

 

最後に一言どうぞ

本書は、プロジェクトマネージャ保護者会と親方さんにレビューをしていただきました。短期間でのレビューとコメントをいただいて、気づいていない誤りや理解しづらい表現もあったので、そうしたフィードバックはありがたかったです。

また、提案しているシステム構成やNW構成は若干心配もあったのですが、まーいいのでは?とリアクションをもらったので少し安堵しています。

改めて、ありがとうございました。

 

本書について、いくつかリアクションがあったので載せておきますね。

 

 

大変読んで楽しいですから、お読みください。

 

(実装解除) マイク調達に関するご報告 Shure MV7+Rode PSA1

Twitterやcloubhouseでマイクネタに経験者のみなさんからアドバイスをいただいていました。

 

inayama.hatenadiary.jp

 

「で、どうなったん?」とその後の顛末を知りたいかもしれないと思ったのと、これからマイクを実装しようかな、と思っている人の参考になれば。

 

選定結果

アームにマイクをぶら下げる方式を採用し、以下の製品で実運用に入りました。なお、昨夜の #推しの技術同人誌 を語るBarから適用しています。

 

www.shure.com

ja.rode.com

 

選定の経緯

がんくま先生の専門家のアドバイスやKANEさん、他の方の実体験談を参考に、どうしたいんだっけ、を突き詰めて上記の選定としました。

情報提供依頼

マイクにはいくつかのタイプや接続方式があります。これはアドバイスをいただく中で判明したことや、わかったことから派生的に得られた知見があります。その意味で、有識者に広く情報提供依頼(RFI)をしたことは、選定者としての意思決定に大きな支えとなっています。

有識者のみなさんには、この場で感謝を伝えたいと思います。

実現方式

マイクの実装に係る実装方式は、以下の4方式です。

  1. スタンド型マイク(USB接続)
  2. スタンド型マイク(オーディオインタフェース)+ミキサー
  3. 三脚型マイク(USB接続)
  4. 吊り下げ型マイク(USB)+アーム

情報提供依頼で提示いただいた情報から、大きく2種類の設置方式があることがわかりました。

  1. 机に直置きするタイプ(1〜3)
  2. アームで吊り下げるタイプ(4)

形から入るのは、直感で感じた感性の優先順位が高い結果でもありますが、実装方式3の三脚型マイクはなかなかかっこいいです。

www.shure.com

実は、当初、これにするかと半ば決めていたところがあります。それがどうして覆ったかというと、既設のWebカメラも三脚を使っており、三脚が2つになると机のスペースを占有する面積が増えるからです。

実装方式1と2のマイクスタンドはこれに該当します。

www.bluemic.com

www.audio-technica.com

それに直置きは、コードが机の上を這うので、ホコリが溜まりやすくなるのも選びにくくする視点です。

一方、実装方式4は吊り下げ型のため大袈裟ですが、スペースを取らない、ホコリがたまらないという2項目については加点です。

実装方式の絞り込み

以上の経緯から、実装方式は候補4に絞り込まれています。そうすると次は、どの製品で実現するかにテーマが移ります。

先の実装方式でマイクの接続のインタフェースは、USBとオーディオインタフェースがあることがわかっています。USBの場合、ケーブルで変換すれば、マルチインターフェースのHUBに繋げれば簡便に接続できることが期待できますオーディオインタフェースを採用する場合、ミキサーを挟む必要があります。

zoomcorp.com

zoomってミキサーも出してたんだと思ったのはさておき、まあ、大袈裟だなというか、そこまで考えていなかったというのが正直なところです。

SE(効果音)などを入れることもできるな、など頭を過ぎりましたが、そんなことをやりたいわけではないので、ミキサーは先にやりたくなったらと棚上げすることに決定し、USBインタフェースを持つマイクが良いとあいなったわけです。

ところで、マイクと言えば、SONYの放送局用とか音響メイカー(ゼンハイザーShureオーディオテクニカなど)が思い出されるところです。

たまたま、ワイヤレスイヤフォンは、Shureを使っていたり、その前はゼンハイザーだったり、もっと前はSonyだったりしてます。直近のShureの印象がよいことから、Shure MV7を特命的に選択することに決めました。

他方のアームは、Zライト的なデザインが多く、どうも馴染めません。その中でもBlueのアームはかっこいいのですが、何せん、手に入りません。

www.bluemic.com

soundhouse、アキヨドとも取り寄せでしたがメーカ在庫なしの回答。赤いRにはあることはあるのですが、高杉さんでした。

機転を利かせて、amazon.comで探しましたがやっぱりなく諦めたところでamazon.co.ukにあることがわかってパーチェスまで後一歩で、送料込み込みで為替計算したところ、20k近くなることに。とは言え、Zライトぽいのはどうも。

subimitせず、温めておいてもう少し探したところ、Rodeにたどり着いた、というわけです。アームが太くProユースであること、blueを輸入するより安価であることが最終的な選定理由です。

予算的にどうなの 

性格的に買ったら気に入っている(はず)なので、それをずっと使うタイプです。とすると、不満に思うと必然、買い替え(買い増し)が発生します。だったら、気に入った方を買っておけ、という屁理屈なので、まーこの選定でよかったのではないか、と思っています。

少しはマシな声で伝わったでしょうか。

f:id:inayamafumitaka:20210228104833j:plain

 

(検討中)『【緩募】そろそろマイクを買う時期なのではないかな?と思ったのだけれど、おすすめとおすすめポイントプリーズ』と意見照会したら早くも沼だった

在宅勤務も1年を超えたのと

retrospective.connpass.com

などもvivaさんのおかげで続いているので「マイクを整備する時期では?」と意見照会を呟いたんですけどね。

 

 

早速沼でした。使っている人の使用感ってリアリティあるし、良い面もそうじゃない面も経験しているだろうと思って、使用感合わせて教えて!ってお願いしたところ、こんな状況。

  • Yeti 4件
  • krisp 1件
  • グースネック型 1件

割とデザインと言うか直感で決めるのだけど、素人な分野はどうにも決める判断基準を持ち合わせていなくて。

そこで音響界隈の先生にお伺い。

 先生のおすすめは、

 と、乗っけから玄人だ!と。ただただ感心するばかり。感心ばかりしてちゃいけないんだけどさ。でも、マイク欲高まってきたぞ。

全く調べていないわけでもなくて、YetiやShureゼンハイザーとか見聞きしてるブランドやイヤフォンで使ったことのあるブランドのマイクの製品ページはみてたりする。

で、これちょっと三脚でカッコよさげでは?と思って聞いてみたら、

 選び方のご指南。

 それで、教えていただいたスタンド型マイク、これとか

 もちろん、型番で製品ページを見るのだけど、接続のインタフェースが気になるのよ。マイクってそれ用のインタフェースですし。

受けはMacに繋げてるUSBとかHDMIとかのHUBになる。だから、それ用のインタフェースの間に何繋げばいいんだ?と思って教えてもらった先のリンクをみてたら、USBインタフェースのあるミキサーで良いぽい。

www.soundhouse.co.jp

先生からは、こちらをおすすめされると言うか、先生ご自身でポチってるw

www.soundhouse.co.jp

 

で、今朝に至るのですけどね…今朝、整理しようと文字化してみたらこんな感じ。

 

  • マイク → USB → HUB → Mac:Yeti / MV88+video Kit → HUB → Mac
  • マイク+ミキサー → USB(B)変換ケーブル → HUB → MacTASCAM TM-95GN - Zoom U-22 - ケーブル → Mac 

 

いやはや、沼ですね。

さて、どうしよう。